争奪戦

DFFのスコール争奪戦 ただの夢の具現化です^o^どうも私の中でバツ→スコ←ティは通常運転になりつつあります。 スコールはどっちも好きだけどバツスコのときはバッツを、ティスコのときはティーダをって感じでラブとライクが変わるんだと思います。 おいしいよひわいな獅子。ギャグです^o^みんなスコール大好きだよ 「お、い・・・」 「ん?」 「なんスか?」 左の腕にバッツが絡みつくように抱きついている 右の腕にティーダがすりつくようにくっついている ああ、これがティナみたいな女の子ならとスコールは珍しくぼんやり考えていた 両手に花とはいかないが、よくみれば可愛い。そこまで思考が一時停止していた 不意に両脇腹に指先が触れた くすぐったい、違和感、不愉快とまではいかないが脇を締めて拒絶をした バッツとティーダに声をかければ、にこりにこり、と花を飛ばしながら笑顔を浮かべていた スコールが視線を合わせればバッツとティーダは指先を動かすことを止めた 「スコールってば俺が話してるのに考えごとだもんなー」 「あ、スコールとお話してたのは俺っスよ!」 「俺だねっ」 「俺っス!」 「いやどっちもとも会話してない」 ぼんやり考えていただけに一言も声を漏らしていないスコールとしては いつ会話をしたんだ、いつ何を話したのかなんて覚えていなかった バッツがウインクをしながらスコールに告げれば ティーダがムッとしながらスコールの腕を引っ張りバッツに告げた スコールは、なんだこれ、どうしてこうなっているんだ、とバッツとティーダの言い合いに軽いめまいを覚えていた 向こう側からジタンとクラウドが仲睦まじく手を振りながらやってきていた クラウドの背中におんぶした形でジタンがいた ジタンが元気いっぱいに、おーい、と手を振りながら笑顔を振りまいていた ジタンとクラウドの姿を見るとスコールは助かったと言わんばかりに、バッツとティーダから腕を引き抜いて離れた バッツとティーダは、あ!、と腕が抜けたことに思わず声をあげたが、スコールはジタンとクラウドの元へ向かって歩いていた 「クラウド、ジタンどうしたんだ、めずらしいな」 「アンタに・・・」 「スコールに会いにきたんだ」 強張ったような少し険しかった表情のスコールがジタンとクラウドを見れば、まだ硬いが笑みを浮かべた クラウドはその表情を見て、眉をぴくりと動かした スコールの背と同じくらいになったジタンは、ツンツンしたクラウドの髪にかぶさるように乗りながら、スコールの顔をのぞきこんで笑った 「バッツとティーダもいるが、いいか」 「構わない・・・アンタがいれば」 「そ、そうか」 「そうそうスコールに会いにきたんだしなー」 「それはそうと、ジタン、クラウドから降りないのか」 「ん?だってスコールと同じ視線になれるのはこれくらいしかないだろ」 「・・・抱っこならしてやれる」 「構わない・・・」 「クラウドはさすがにむりだ」 「・・・そうか」 「そうだ」 「じゃあお言葉に甘えて抱っこしてもらおうかな!」 スコールは肩越しに後ろにいるバッツとティーダを気にかけていた バッツとティーダはふたりで組み合ってなにかを叫んでいるのか、スコールとジタン、クラウドの話は聞いていない クラウドは見上げてキリッという効果音がいまにも聞こえそうなほどにスコールを見つめていた 少し、引きつった表情になったスコールに気づいていないのか、クラウドはスコールをずっと見つめていた その視線から避けるように、視線が同じジタンへと会話をつなげた ジタンは笑いながら、クラウドの髪をがっちりホールドして抱きついていた それを見たスコールは胸元がきゅっと締まる感覚になった ジタンをとられたくない、な 頭の中で言葉をつむげばジタンに手を差し出した 抱っこの言葉にジタンはクラウドから飛び降りてスコールの胸元へと抱きついた ぎゅっ、とちからはそれほど入らずとも大事そうにスコールはジタンを抱きしめた 「スコール、あったかいな」 「・・・ジタンずるいぞ」 「俺は体温だけ高い、らしい」 「スコール、俺も抱きつかせてもらう」 「クラウド、アンタなに言ってる、って・・ちょっとまっ・・・」 ジタンはスコールのふわふわした髪に鼻先をうずめてすりよった その甘える様子にクラウドはジタンの尻尾をつかんだ 尻尾にビクッと反応したジタンがクラウドを横目で睨むもスコールの首に腕を回し抱きつき直した クラウドはすぐにスコールの腰へと腕を回し、抱きつき直したジタンの右横へと移動した スルリ、とクラウドの腕が回されると冷たい手がスコールの腰に触れた あまりの冷たさに体が震え、後ろへと倒れこむように体が宙を舞った 「おっ、と、と」 「危ないっスねー」 「バッツ、ティーダ」 「ダメっスよジタンにクラウド」 「そうだぞ、スコールの体はおまえらのじゃないぞ」 「おいバッツ、おまえなに言ってるおいバッツ」 「そうっス、俺のスコールに傷つけたらダメっス」 「おいティーダ、おまえもなにさらっと言いたい放題なんだ」 「「え、だめ?」」 「だめだ、」 倒れると思って覚悟していたスコールは背後から支えられた手にキョトンとした表情を浮かべた 頭上を見れば、バッツとティーダの顔が見えた スコールを支えていた手はバッツとティーダの手だった ありがとう、というスコールの言葉よりも先に出たのはバッツとティーダの言葉だった 助けてもらいながら、スコールは断固拒否する言葉を言い放つ 「それはそうと、なんでジタンとクラウドは抱きついてるんだよ」 「そーっス!」 「俺はスコールが抱っこしてくれるって言ったから!」 「ずるいっス!俺も!!」 「俺も俺も!!!」 「おい、ちょっ・・・おも・・・ぐっ」 体勢を整えれば、スコールはジタンを抱き直した それを見ればバッツとティーダは不満いっぱいにスコールに詰め寄った ずるい、ずるい。そう連呼しながらバッツはクラウドと反対の左横へと、足へ手を伸ばす 腰や足への刺激にスコールは歯を食いしばった そこに不意打ちをかけるようにティーダがジタンと向き合うように背中へと飛び乗った 崩れまいと足に力をいれて、四人分の体重を支えようとしたスコールはブルブルと体を震わした 「これは、むり、だ」 「頑張れスコール」 「アンタならできる・・・」 「スコールが倒れると俺がつぶれるっス」 「スコールが倒れると俺もつぶれるかもな」 「・・・」 「「「「がんばれスコール」」」」 「降りろばかども」
2010 1 14