のばら

「なーのばら」 「のばらじゃないフリオニール」 「フリオニールはさー」 「うん」 「のばらでいっぱいにしたいって言ってたっスよね」 「うん」 「のばらってさっき見せてもらったお花っスよね」 「そうだ、あれがいっぱいに咲いたらすごい綺麗だと思うぞ」 「うん」 「ティーダはのばら、好き、か」 「そーっスね、のばらがどんな風に咲いて、どんな風な匂いをしてるのかは興味あるっス」 「それは好き、ということになるのか?」 「んー」 「・・・」 「そっスね!のばら好きだ」 「・・・」 「ん?のばら、どうしたんだ?」 「なんでもない」 「あ、フリオニールって呼ぶんだっけ」 「・・・いい、のばらで」 「でもフリオニールがフリオニールって呼べっていうならちゃんと呼ぶっスよ」 「・・・ティーダにのばらって呼ばれるのは、いい」 「俺だけ?なんスか〜俺だけ特別扱いスか?」 「ティーダ以外はフリオニールと呼んでくれるからな」 「それなら俺だってちゃーんとフリオニールって呼ぶっスよ」 「いや、・・・その・・・のばらが、いい」 「のばら」 「うん」 「あ、もしかして、お花ののばらに嫉妬でもした?」 「い、や」 「ちぇっ、のばらが好きってせっかく言えたんだけどなー」 「ティーダ、それって」 「お花も好きっス、でものばらがいちばん好きっスよ」 「お、れも、ティーダが好きだ」 「へへ、両思いっスね」 「そうだな」 「そろそろ、行くっスよ」 「ああ、まずは世界を平和にしないといけないな」 「それから、俺の親父と会って欲しいしな」 「いやそれは、その」 「親父はきっとのばらのこと好きになってくれると思う」 「そうか」 「そっス」
2010 1 15