キスだけ

ここぞとばかりにいちゃいちゃしてほしいので、させてみました。 手を取って、指を絡ませ、体を引き寄せ、顔を近づけ、腰を擦り付ける そしてたくさんのキスを体中に落とす バッツはスコールの手に指を絡めたところだった ぎゅっ、と握り返してきたスコールに満足そうににこり、と笑った その笑顔にスコールが顔だけでなく耳まで真っ赤に色を変えた まさに湯気が出ている状態 「かわいい、スコール」 「うるさ、い・・・見るな」 「こんなに可愛いのに?」 「・・・」 「睨まれても、可愛いんだって」 「もの好きなやつだ」 「だから俺だけ見てくれればいいよ」 「・・・仕方ないから、そうしてやる」 「素直じゃないところも好き」 「・・・」 「スコール、顔見せて」 「断る」 「スコール」 頬を触り、耳を触り、熱の高さを感じたバッツは顔を近づけた 反対にスコールは恥ずかしさに顔を逸らした 逸らされた顔を見つめたバッツはくつくつとスコールに聞こえないように喉を鳴らす 首まで真っ赤だ、と呟けば首筋に顔を埋めるようにして口付けた 体をびくりと震わせて、逸らしていた顔をバッツへ向けたスコールは目を潤ませていた バッツは涙で濡れた目に一瞬、生唾を飲み込んだ えろい。えろい。理性が、飛びそう。 動きが止まったバッツをよそにスコールは舌打ちをして、また顔を逸らした 「本当になんなんだ、おまえは」 「なにってスコール大好きなバッツだろ?」 「っ、・・・そうじゃなく」 「俺、もう我慢できない」 「・・・うるさい」 「キスだけでいいから、」 顔を逸らされると、首筋につけた赤い印が見えた バッツは欲情した気持ちを抑えながら、耳に噛み付く口付けをした たまらずスコールは小さく声をあげた かわいい。かわいい。たべたい。 スコールの声に、バッツもたまらず自身が疼いた 自分の唇を舐めれば、スコールを押し倒して唇に口付け、腰を擦り寄らせた バッツ自身がスコールの足に触れると、困惑した表情をスコールが浮かべた 押し返すことも、言葉で制することも出来るのにしないスコールにバッツは強引に唇の中へ舌を忍ばせた
2010 1 25