疑心

オフ会で突発的に書き上げたもの そして友人Kの携帯へ流れていく^o^削除ボタン忘れるなよ! スコールが俺を好きだと言った 俺もスコールが好きだ、でも、きっと同じ好きじゃない 「バッツ」 「なんだよスコール」 「ああ、その、」 「用がないなら俺、ジタンのところ行くから」 「・・・」 好きってなんだ スコールの気持ちを知ってから、やけに胸がざわざわする スコールが一人じゃなくて、誰かと居るのを見るといらいらする ジタンと馬鹿やってクリスタルを取りに行ったときもそうだ ジタンとスコールが一緒に居て、いらいらした でも、それは俺が捕まったからで、 「ああもう、なんだよこれ」 「なんだよバッツ、不機嫌だな」 「あー、なー、ジタン」 「んー」 「スコールのこと好きか?」 「俺は女の子が好き」 「そういうんじゃなくて」 「恋愛対象と見れないって言ってるだろ?」 「そうだよなー」 「・・・スコールにでも告られちゃったのか〜?」 「・・・」 「まじかよ」 「まじだよ」 「ふうん・・・でもさ、スコールってバッツと居るときいつもムッとした顔してるよな〜」 「・・・」 「あれ気づいてなかったのか?」 「いつもあんな顔じゃないのか?」 「いや、ちゃんと笑うよ、それに優しいし」 「・・・」 「俺からしたらバッツのこと嫌いなんだなって思ってたけど?」 「なんだそれ」 「普通好きな相手にあんな顔しなくね」 「そうかもだけどさ」 「・・・」 「なんだよ」 「もしかして、ずっとスコールのこと考えてる?」 「・・・」 「そういやここんとこ、スコールのこと避けてるよな。それでいて誰かとスコールが居るとすげえ怖い顔すんの」 「俺そんなことしてるのか」 「してるしてる、すげえスコールがかわいそう」 「かわいそうって言ってもさ、」 「バッツはスコールのこと嫌いなのか?」 「仲間」 「あー、うんそっか、仲間か。じゃあ、スコールがほかの誰かに好きって言ったら?」 「・・・」 「(すげえ怖い顔・・・無自覚ってやだねえ)」 「いや、かもしんねえ」 「それが答えじゃないのか」 「・・・」 「ちゃんと向き合ってこいよ」 「・・・うん」 スコールは俺が居るとどこかに行く それはそれで少しいらいらする 俺が居たら、居ないってどういうことだよ 俺のこと好きなんじゃないのかよ 好きだったら隣に居るもんじゃないのかよ 俺だったら、ずっと傍に居るのに、 ジタンは俺の言葉を聞いてくれる もやもや、いらいら、ざわざわ そんな気分がどこかにいくわけじゃない けど、少しなくなる 「スコール」 「・・・(バッツから声を掛けてくるなんて、珍しいな)」 「あのさ」 「・・・」 「なんか、言えよ」 「・・・なんだ」 「じゃなくて、俺、」 「こないだのこと、忘れてくれて構わない」 「え」 「すまなかったな、」 「スコール」 「まだ、なんかようか」 「あのさ、」 考えて答えが出るわけないって知ってる ただ、スコールに同じような態度をしていたと思うと、自分が最悪だと分かる 「ごめん」 「なにがだ?」 「スコールと向き合わなかったから」 「俺の一方的な言葉に向き合わなくていい」 「俺、スコールに言われてからずっとスコールのことばっか考えてたんだ」 「・・・(気持ちが揺らぐ。やめてくれ。なにも言わないで忘れてくれ。過ちだったんだ)」 「それで」 「いいんだ、言わなくて」 「俺はスコールを他のやつらにとられたくないって気づいてさ」 「・・・(頼むからやめてくれ)」 「いろいろ悩んだ」 「・・・(バッツ、バッツバッツ・・バッツ好きだ、好きなんだ、嫌わないでくれ)」 「俺、スコールのこと、好きかもしれないんだ」 目の前で瞳が揺れて、涙ぐんでいるスコールに変に安堵していた ああ、好きだな、この顔 俺だけ、見てくれてる、そんな気がする
2010 3 21