存在

フリオニールがティーダに翻弄されるのか、 ティーダがフリオニールに翻弄されるのかっていう微妙な感じな関係が好き。 「ティーダ、」 「なんだフリオニール」 「抱きついてもいいか?」 「いつでもいいっスよ?」 両手を広げて、きみはいつも迎え入れてくれる どんな俺でも、 きっと そして笑顔を向けてくれるんだろうな みんなに、 おそらく 「・・・」 「・・・いい匂い、のばらの匂いっスか」 「ティーダは海の匂いがする」 「そんなに匂うかな」 自分の手より少し小さい手が頭を撫でる 自分の体より少し小さい体に寄りかかる それでも、 とても大きく感じられるのは、 ティーダが太陽のようにこころが大きいからだろうか まぶしくて まぶしくて 遠い 「ん、ここも・・・ここも、」 「フリオニールくすぐったいっス、」 「ティーダ、俺は、」 海と空と太陽 ひとりで全てもっているような、俺にとって大きな存在 ぜんぶ、ぜんぶ、 俺のものにしたい 「いぃったいっスよ!首噛むとかありえねえっス!」 「あ、ああ・・・すまない、」 「なんスかさっきからフリオニールおかしいっスよ」 「そう、そうだな、おかしいな」 「いつものフリオニールなら・・・」 「・・・」 「俺から抱きつくのを待ってるし、ちゅーもしてくれる、だろ?」 「・・・」 「なあフリオニール」 「ん、ああ」 「俺から抱きつくから、抱きしめて」 「・・・ティーダ」 愛おしいほどに壊したくもなる
2010 2 5