追いかける

こっそりと、けーちゃんへ18小話というか、会話文を投げつける^▽^ 誕生日のお祝いということで改めてこっちでもハピバースディ! ―囚われたのは俺なのか、それとも、アンタなのか ―言葉通り、俺の視線はアンタに釘付けとなった 「スコール、」 「っ、・・な、んだ(驚いた、険しい表情が近くて・・こんなにも、どきどきした)」 「何度も呼んだが、」 「そ、れは・・悪かったな」 「スコール、私と話すのは怖いか」 「は?」 「いつも、逃げ腰だ」 「い、や・・・(それは、逃げてはいるけど、理由が違う)」 「距離を置いてみたが、君は一向に変わらない」 「距離、って、いつ(置いたんだ。さっきみたいに近いことしかないだろう)」 「視線を外した」 「、視線・・・(そういえば、視線が合いそうになるといつも顔を逸らして、それで、俺だけがいつも悔しくて、悔しくて、ずっと後ろ姿だけ追っていた気がするな)」 「それなのに君は、ずっと見てくるだけで、一向に近づいてくれない」 「それは、俺が」 「君が?」 「アンタを、」 「私を?」 「・・・、(好きだからとか、バカか)」 「嫌いだからか?」 「違う、っ、逆だ、っ逆」 「逆・・・ふむ、・・・(逆?きらい、の逆・・・いらき?)」 「いいか、好きってことだからな」 「ああ、そういうことだったか」 「(アンタも大概、天然というか、もっと感情をもってくれても・・・)」 「私も君のことは好きだな」 「・・・」 「お互い逃げていたのかもしれないな」 「(え、ちょっと、待て・・待て、待て、待て)じゃあ、なにか・・・両思いとかそういうことなのか」 「両思いとはなんのことだ」 「だっ、(から、そういうことを聞くな、)俺とアンタは好きあってるってこと、だ」 「・・・そうだな、それでは両思いなのだろう」 「(疑問系・・・)」 「スコール」 「な、んだ」 「なぜ逃げる」 「なぜっ、て、だから・・好きだから(両思いだからって、逃げ腰が治るわけじゃないからな)」 「私は好きとわかって、近づきたくなったのだが?」 「・・・、っ」 「いやなら仕方ないが」 「いやなんて言ってないだろう!」 「なら、手を」 「アンタっ!(くそ・・くそ、っ恥ずかしい)」 「アンタじゃないだろうスコール」 「っ、っ(ウォル・・)」 お互いの視線がカチリ、と時計の針が十二時を指した音のように合わさった ゆっくりと時間が経てば、横にはいつもウォルの姿があった
2010 6 16