お鍋パーティー1

学パロでは大学生のバッツとスコールがルームシェアをしているお話です^o^ ティダとフリオニールがバッツとスコールを尋ねました。おなべパーティーだよー! バッツのアルバイト先のコンビニで同じくアルバイトをしているティーダ 同じ時間に入り、同じ時間に終わる 時たまバッツに誘われてティーダはバッツの部屋にお邪魔していた ティーダはお鍋が食べたいな〜とレジの傍にあるおでんを見ながら呟いた 「そんなにお鍋が食べたいのか〜」 「そっス、寒い日にはお鍋がいちばん!」 「そういうもんなのか?」 「というわけであとでバッツの家に行くからな、お鍋の準備しておくっスよ!」 「え、ちょ、ティーダ!」 「お先っス!!」 バッツが笑いながら着替えが終わればティーダを見ながら聞いた 話を振られたティーダは待ってました、と言わんばかりに目をきらきら輝かせて頷いていた お鍋、お鍋と声にしながらティーダはバッツの肩を掴むようにして手を置いた ゆっくりと近づいてくるティーダの顔に、半分喜び、半分困惑し、複雑そうな笑顔をバッツは浮かべていた すぐにティーダの顔は離れると、じゃ!とバッツの意志は無視し半ば強引に告げて颯爽と帰っていった                             ティーダは家に向かいながら、途中にあるお花屋へと足を運んだ                             お花屋にはフリオニールがお客さんの相手をしていた                             邪魔にならないように、歩む足の速さを遅らせて、フリオニールがお客さんに手を振り                             終わったころにティーダは声をかけた                              「のーばーらー!」                              「ああ、ティーダ、アルバイトが終わったのか」                              「そっス、でもこれからお鍋パーティーをしに行くっス」                              「これから?」                              「それで、のばらも連れて行きたいんだけど、時間的にだめかな?」                              「もうお店閉じるころだから大丈夫だ、いつもの場所で落ち合おう」                              「やった、いつもの場所っスね!すぐにくるっスよ!」                              「ああ、すぐに行く」                              のばら、と呼ばれると眉尻を下げて笑顔をティーダへとフリオニールは顔を向けた                              興奮したような喋り方のティーダのあやすように髪を撫でるフリオニールは、お鍋パー                              ティーに誘われると、すぐに了承した                              いつもの場所、フリオニールとティーダがふたりで出掛ける時に決まって落ち合う場                              所                              10分後!と大きな声で叫んだティーダに、フリオニールは手を振って見送った 夕暮れから少し雨雲が出始めて薄暗くなってきた、やや傾きかけた夜 バッツはティーダのお鍋パーティーが頭が離れずにいた 「ティーダのことだから本当にきそうだな」 「バッツ」 「・・・スコールがおっけいしたら別にいいんだけどな〜」 「・・・バッツ」 「ああでも熱いの苦手かな、猫舌?ぷぷ可愛いな」 「・・・そうか、そんなにヒールで蹴られたいのかバッツ」 バッツはスコールからきた迎えにこい、というメールの通りに大学にきていた 大学の正面玄関の壁に背中を預けて呟いていた スコールはバッツの姿が視界に入ると近づいて声をかけた ぶつぶつ、ぶつぶつ、最初はそのくらいにしか聞こえなかった呟きがスコールがバッツに近づくにつれてはっきりと言葉となった 何度呼んでも反応のないバッツにスコールはいらつきを見せた スコールがバッツの耳元にフッと息をかけながら、普段の声より少し低く呟いた 言葉に反応したのか、それとも吐息に反応したのか、バッツの体が跳ね、声をあげた 「ひょあ!!!」 「待たせてすまない」 「いいいいや、そんなに待ってないから大丈夫だけど耳はやめてほしいんだけど!」 「・・・」 「無言のプレッシャー」 「・・・耳が弱いのはよくわかった、」 「あ、そうそう、なんかティーダがお鍋パーティーしたいって言ってたんだ」 「鍋がきらいだ」 「・・・断っておきます」 携帯を片手にバッツがスコールにどうする?と聞くも、すぐに却下された バッツはスコールの言葉を聞けば、ティーダへ電話をかけた                               フリオニールと合流したティーダがバッツの家に行く前に材料の買出しをしていた                               お鍋、お鍋、とまた口ずさむティーダをよそに、材料を選んでかごにいれていく                               フリオニールがいた                               「ティーダ、うどんとぞうすいどっちが好きなんだ?」                               「今日はうどんの気分っス!」                               「ならうどんにしようか」                               「お肉、お肉っ」                               「じゃあレジに行ってくるから、ティーダは入り口あたりでまっていてくれ」                               「了解っス!」                               材料を選び終えたフリオニールがレジへ向かった                               まだかまだか、とフリオニールが戻ってくるのを待ちながら、不意に携帯が鳴った                               バッツ、の名前で着信                                                              「はいは〜い、なんスか?」                               「バイトの終わりにお鍋パーティーって言ってたけど、あれ、スコールが鍋きらいだ                               っていうからさ、」                               「・・・」                               「・・・ティーダ?」                               「わかったス」                               「うん、ごめんな!」                               ティーダが電話をしている様子をフリオニールがレジを通過してから気づいた                               少し寂しげな、そんな表情をしていたのかフリオニールはたった今買った材料を持                               ちながら慌ててティーダにかけよった                               ティーダはバッツの謝りを聞くと携帯を閉じてズボンへとしまった                               「ティーダ」                               「あ、おかえりのばら」                               「なにかあったのか?」                               「鍋奉行なめたら怖い目みるっスよスコール・・・」                               「え?ああ、もしかしてスコールがお鍋きらいなのかな?」                               「察しいいっスね、こうなりゃ強行突破っス」 外は夜へと時間が流れ、薄暗さが真っ暗へと変わっていた ティーダとフリオニールは、材料を持ちながらバッツとスコールの家へと向かった
2010 1 20